開業のポイント
決済方法別のメリット・デメリット
これまでお話ししてきた内容を踏まえ、受注からクリーニング品をお客様にお戻しするまで、具体的にどのような流れ(フロー)になるのかを説明しましょう。
実際の取扱い品目やクリーニングの方法によって、さまざまな流れを選択することが可能ですが、ここでは特に代金回収のタイミングに着目して、典型的な3つパターンについて考えてみたいと思います。
このフローは最もシンプルな方法です。クリーニング品のお戻しの際、代金引換にて代金回収を行うものです。
「10点 5,000円」といった、金額が事前にはっきりしているようなサービスをしようと思っている場合、このフローはスピードも速く、とても簡単です。
途中で金額が変わるようなサービス(後でオプションを付けたり、クリーニング内容によって金額が変わるようなケース)でも使用することはできますが、この場合はクリーニングの加工に入る前に、必ず電話やメール等で最終的な金額について了解を取り付けておくことが重要です。
このフローは代金をクリーニング加工前に回収してしまうものです。代金を先に回収できることから、安全性や資金効率が最もいいフローであるといえます。
事前に金額が確定しているサービスで、かつ、保管サービスなど、代金引換にすると長期間回収ができないようなサービスの際に利用するといいでしょう。
ただし、このフローの場合、
・後で追加オプションを付けにくい
・代金先払いなのでお客様の心理的抵抗が大きい(注文しにくい)
といったデメリットがあります。
このフローは、まずはクリーニング依頼品を送ってもらい、依頼品の現物を見た上で、見積もりをし、クリーニング代金の額を決定するという形です。
代金についてはクリーニング加工をする前に決済してもらうこともできますし、①のフローと同様に、代金引換で回収することも可能です。
このフローは、依頼品の現物を見てから金額を決められるという点で、従来の店舗型のクリーニングに感覚が近いため、宅配クリーニングを始めようとするお店の多くが最初に思いつくフローです。
高級品の特殊クリーニングやしみ抜き、修理やリフォームといった、比較的単価の高いサービスには非常にフィットするフローなのですが、反面、
・料金案内をしてもお客様から承諾の返答がないとクリーニングを始められない。
・依頼の都度、見積もりの根拠や金額を案内しなければいけない。
・代金回収の確認をその都度行わなければいけない。
・お客様の回答や入金待ちにより、依頼品が滞留する。
というデメリットがあるため、その対応策を検討したうえで導入するといいでしょう。
①代金引換
②代金前払
③商品見積後決済